風俗営業許可の営業者の変更又は営業所の移転があった場合
風俗営業許可取得後の変更:営業者変更・営業所移転の手続き(実務解説)
風俗営業許可申請により営業許可を取得した後でも、営業者(個人・法人)や営業所の所在地に変更があった場合は、警察署への変更届出や承認手続き・新規申請も必要となる場合があります。変更の内容により手続きの種類・期限・添付書類が異なりますので、以下で整理して解説します。
営業者の変更(個人 → 個人/代表者・役員変更)
風俗営業許可申請で許可を得た営業者自体(氏名・個人事業主名)が変わる場合は、基本的に新たに許可申請をし直す必要があります。
これは営業者自体が変更となるため、風俗営業の許可要件が再審査対象になるからです。
一方で、 法人の代表者・役員の氏名や住所が変わった場合は「変更届出」と「許可証の書換申請」が必要 です。
営業所の移転(所在地が変わる場合)
風俗営業許可申請で許可を受けた営業所の所在地(店舗住所・移転先)が変更になる場合は、風営法上は移転に伴う「新規の許可申請」を行う必要があるとされています。
これは、営業所の立地、構造、周辺環境(保全対象施設との距離制限等)が許可要件に直結するためで、単なる届出では対応できないためです。
変更手続きの種類と届出期限
変更内容によって手続き期限が法律上定められています。一般的な目安は以下の通りです。
| 変更内容 | 手続の種類 | 届出/申請期限 |
|---|---|---|
| 管理者の氏名・住所変更 | 変更届出 | 変更後10日以内 |
| 法人の名称・住所の変更 | 変更届出 + 許可証書換申請 | 変更後20日以内 |
| 法人代表者の氏名・住所の変更 | 変更届出 + 許可証書換申請 | 変更後20日以内 |
| 法人役員の氏名・住所の変更 | 変更届出 + 許可証書換申請 | 変更後20日以内 |
| 営業者(個人)の氏名・住所変更 | 原則として新規申請 | – |
| 営業所の所在地(移転) | 新規の許可申請 | – |
※上記の期限はあくまで一般的な目安であり、各都道府県警察本部で多少の運用差があります。事前に所轄警察署に確認をすることが重要です。
新規申請に必要な主な添付書類(代表例)
| 書類名 | 用途 |
|---|---|
| 営業所の使用権原を疎明する書類 | 警察署に提出する正式届出書 |
| 営業の方法を記載した書類 | 必須 |
| 営業所の平面図 | 必須 |
| 営業所周辺の略図 | 必須 |
| 管理者の住民票の写し | 必須 |
| 管理者の誓約書 | 必須 |
| 管理者の市町村長の証明書 | 必須 |
| 管理者の写真 | 必須 |
| 住民票の写し | 個人の場合・役員がいる場合 |
| 誓約書 | 個人の場合・役員がいる場合 |
| 市町村長の証明書 | 個人の場合・役員がいる場合 |
| 法人の定款 | 法人の場合 |
| 法人の登記事項証明書の謄本 | 法人の場合 |
| 株主名簿 | 法人の場合 |
| 密接な関係を有する法人 | 法人の場合 |
| 誓約書 | 法人の場合・必須 |
行政書士の実務上の注意点
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変更届出は 必ず営業所を管轄する警察署(生活安全課)を経由して公安委員会へ提出 します。
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許可証の記載事項に変更があれば、変更届と同時に 許可証の書換申請 を行う必要があります。
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営業者の変更・営業所の移転は単なる届出では済まず、改めて 風俗営業許可申請の手続きを行わなければならない 場合が多いので注意してください。
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期限内に変更手続きをしなかった場合、許可要件違反となり 罰則の対象となる可能性があります。30万円以下の罰金になります。
行政書士としての実務アドバイス
風俗営業許可申請後の変更手続きは細かな期限や添付書類が多く、 個人・法人の氏名・住所変更や営業所移転のケースによって異なる実務対応が必要 です。
変更がある場合は、所轄警察署と事前相談・確認を行い、必要な 変更届出・許可証書換申請 を漏れなく行うことが重要です。
また、営業者変更や営業所移転のように新たな審査が必要なケースは、 風俗営業許可申請の再手続きも視野に入れて計画を立てること をおすすめします。