風営法改正を踏まえた風俗営業許可の営業スキームの確認
法改正を踏まえた営業スキームの確認
今回の法改正により、特に接待飲食営業(ホストクラブ等)においては、従来の営業手法が違法となるリスクが大幅に高まりました。
そのため、風俗営業許可申請を行う前後を問わず、営業スキーム全体を法令適合の観点から再確認することが不可欠です。
営業スキームの確認とは、単に許可を取得するだけではなく、
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料金体系
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接客方法
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売掛金の運用
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従業員の教育・管理
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外部(スカウト・性風俗店等)との関係
といった実際の営業の流れが、改正法に抵触しないかを総合的に点検することを指します。
1.料金・売掛金スキームの確認
改正法では、料金に関する虚偽説明や、客の認識と異なる請求行為が明確に問題視されています。
そのため、以下のような運用は見直しが必要です。
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料金表が存在しない、または不明確
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「今日だけ特別」「あとで調整できる」といった曖昧な説明
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高額な売掛金を当然のように前提とした接客
風俗営業許可申請時には形式的に問題がなくても、実際の営業実態が違法と判断されれば、営業停止や許可取消につながる可能性があります。
2.接客・営業トークの適法性確認
改正法では、恋愛感情や好意につけ込んだ飲食・遊興の要求が明確に禁止されました。
そのため、営業スキーム上、次の点が重要です。
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「彼女」「本気で好き」などの恋愛関係を装う接客の排除
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支払を前提とした心理的依存を生む営業トークの禁止
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客の注文意思を明確に確認する仕組みの導入
これらは、従業員個人の問題ではなく、経営者の管理責任として判断されます。
3.威迫・支払強要につながらない回収方法の整備
売掛金の回収についても、改正法では厳しい規制が設けられています。
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支払を求める際の言動
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連絡頻度や手段
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返済を理由とした行動要求
これらが「威迫」や「誘惑」に該当すれば、刑事罰の対象となります。
営業スキームとして、無理な回収を前提としない設計が求められます。
4.外部関係(スカウト・性風俗店)との完全遮断
性風俗店によるスカウトバックが禁止されたことにより、
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スカウトとの金銭的関係
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客を性風俗店等へ誘導する仕組み
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従業員が関与する紹介行為
これらを営業スキーム上、完全に排除する必要があります。
関係性が疑われるだけでも、警察の重点的な監視対象となります。
5.風俗営業許可申請と営業実態の一致
改正後は、許可申請書類の内容と実際の営業が一致しているかが、これまで以上に重視されます。
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営業内容の虚偽申告
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名義貸し的な経営
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実質的支配者が別に存在する構造
これらは、欠格事由や許可取消につながる重大なリスクです。
確認表
| 確認項目 | チェック内容 | リスク |
|---|---|---|
| 料金体系 | 明確な料金表・事前説明があるか | 虚偽説明による処分 |
| 売掛金 | 強制・高額化を前提にしていないか | 威迫・刑事責任 |
| 接客方法 | 恋愛感情を利用した要求がないか | 遵守事項違反 |
| 回収方法 | 支払強要・心理的圧迫がないか | 罰則適用 |
| 外部関係 | スカウト・性風俗店との金銭関係 | 刑事罰・監視対象 |
| 許可内容 | 風俗営業許可申請と実態が一致 | 許可取消 |
行政書士としての実務まとめ
今回の法改正により、「許可を取れば営業できる」時代は完全に終了しました。
今後は、風俗営業許可申請+適法な営業スキームの構築・維持がセットで求められます。
行政書士としては、
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許可取得前の営業モデル確認
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法改正を前提とした運営体制の見直し
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警察対応を想定したリスク管理
まで含めたサポートが重要だと考えています。